家族登山   

 二人ともおむつが取れるのを待ち兼ねたようによく近隣の山を歩きました。 背負子を卒業してからは 比良の峰々にロープウェーを利用して遊びに。子連れ登山が流行りだした頃でしたが、我が家ほど年少の子はめずらしく ほとんどは『頑張ってるネー』 『強いネー』と 励まし ねぎらいの言葉を多くかけてもらい、無邪気に頑張りました。
 しかし白山で3才の次男には『かわいそう』とすれ違いに言われた時は心にグサリと。あまりに小さいうちから歩かせていると足が弱くなると聞かされたこともありました。

 山は子供にとって楽しい遊び場でもあります。せせらぎで沢蟹を捕まえたり 水溜りで蛙の卵やおたまじゃくしを見つけたり バッタにとんぼ 蝶々 地べたを這う虫 隠れる虫。石や葉っぱもおもちゃになり 様々な発見 体験があります。大人の登山とは違う 広がる子供の世界が有ります。 足が弱ると言われたのには心配な思いをしました。しかし息子二人共足に支障をきたすことなく無事成人しておりますし、身長も平均以上です。その後の登山を見ても体力 気力 精神力 持久力を培ったと信じております。

 男の子は思春期になると親と一緒を嫌います。けれど幼い日の記憶はその後山を思い出させ再び家族登山へと導いてくれました。
 「久しぶりに行ってもいいぞ」という事で「大キレット」「奥穂高岳から上高地を踏破して、一応「槍 穂高連峰縦走」をやり遂げ、最後に取っておきの「裏銀座から槍」も加えて家族四人のパーティーは解散しました。

 私と息子達の速度は違いすぎます。出発時にその日の食料は分けて、私と夫はゆっくり歩き出します。『子連れ登山』と云うより『親離れ登山』になりました。 どのコースが好きかと聞かれれば 烏帽子岳から槍ヶ岳の裏銀座ですが すべての山行が私の宝です。あっという間に子供は成長します。親と子で綴った山日記、苦しいながらもよくぞ登ったと振り返っております。
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夏休みの家族旅行として楽しんでおりますので結構長期の小屋泊まりの縦走です。一日の行程は無理のないものにしています。最終地は上高地 これで決まりです。
1 1978 子連れ登山始まりの頃 近郊の山 信州の高原
     近郊の山 信州の高原での幼い2人のあどけない写真の数々。
2 1983
1984
 1983 白山   白山 7才 3才。 

 1984 富士山
  富士山 8才 4才
  
3 1986 中房温泉-燕岳-常念岳-蝶ヶ岳-上高地
     10才 6才 合戦尾根に挑戦 何度もブロッケンを見ました。 前夜発 4泊5日
4 1987 新穂高温泉-鏡平-双六岳-槍ヶ岳-天狗池-上高地
    息子達の槍ヶ岳初登頂です。11才 7才。  前夜発 4泊5日
5 1991 室堂-立山三山-みくりヶ池
    のんびり らくらく 山歩きです。
6 1996 上高地槍ヶ岳-(大キレット)-北穂高岳-穂高岳山荘-上高地
    復活の大イベント 恐怖の大キレット越えです。 前夜発 5泊6日
7 1997 折立-太郎平小屋-雲ノ平-双六岳-槍ヶ岳-上高地 
    大雨の中雲ノ平へ 長い山行の後は徳沢で。 前夜発 5泊6日
8 1998 上高地-涸沢-奥穂高岳-岳沢-上高地
    槍 穂高連峰縦走完結。群発地震と大雨の悲惨な下り。 前夜発 3泊4日
9 1999 高瀬ダム-烏帽子小屋-鷲羽岳-双六-槍ヶ岳上高地
    
素晴らしい展望コースです。 前夜発 5泊6日  ( 裏銀座縦走)
10 2005 上高地ー槍沢ロッヂー槍ヶ岳ー上高地
     スライドショーです   
11 2006  1 上高地ー涸沢ー上高地
     スライドショーです   
      2 大正池 黎明
      スライドショーです
山日記

家族登山

登山らしいことは1999年の裏銀座縦走で終わりましたが(私の体力不足)、2004年からは毎年夏には家族で上高地を訪れております。20回以上も上高地を訪れて・・・上高地こそが我が家の大切な大切な想い出の場所であり我が家の皆の心のふるさとでもあります。
来年も、、再来年も・・・毎年上高地を・・・      2016年夏  由美子