++写真は拡大します++
槍ヶ岳へ
黒部源流へ 息子達は先に 三俣を越えて
雲ノ平山荘を後に 黒部五郎岳    笠が岳
有峰湖を望む 太郎平 黒部五郎岳 雲ノ平は雨の中
ku

 結婚した年には高天原を回って行ったコースです。
 富山から有峰 折立へ早朝に到着。朝食をとって8:00出発です。登山口からしばらくは展望の無い登りでしたが、やがて広々、有峰湖を後方下に見ながらなだらかな登りになり池塘が点在。こんな所でのんびり「日がな一日」っていいでしょうね。

前夜発 5泊6日  太郎平小屋 雲ノ平山荘 双六小屋 槍ヶ岳山荘 徳沢園

 雲ノ平山荘着15:00少し前。山荘には大雨の中各方面からやっとのことで辿りついた人々達。黒部源流が歩行不能で鷲羽岳回りで来たと言う人はあの鷲羽の斜面を強風の中這って越えて来られたそうです。 山荘は2階部分の4分の1ほどが雨漏りしていました。
 翌朝は晴れ、山の可憐な花は朝の光を雫に集め、ダイアのきらめきの如く輝いていました。今日は以前感激の余り泣けてしまった、あの水晶岳を望む道を行きます・・・の筈でした。祖父岳頂上を通らなくてもそこを通過できると思っていたのですが皆の後ろをついて行くと道はずんずん下って行きます。気が付いた時は引き返せないほど祖父岳頂上から離れていました。あの雪渓の道を通らず黒部源流に下る道でした。
 残念でなりません。あの時は北アルプス初級者、今だったら感激しなかったかも。憎まれ口を言って「想い出」としましょう。
 太郎平小屋を出発する朝、どしゃぶりでした。いつも朝の遅い私達ですが6:30出発です。急な下りの後薬師沢小屋までは いくつもの沢を渡り9:10小屋に到着。着いた時は前の川は増水 濁流となっていました。雲ノ平への取り付き点は橋の向こう側の水の中、2、30分早ければまだ可能でしたがいっきに増水 通行禁止となっていました。
 我々到着後1時間程で今まで渡ってきた沢の小さな橋がことごとく流され登山者は引き返していると言う情報が入りました。先に進むことも戻る道も閉ざされてしまったのです。この時点で薬師沢小屋宿泊を決められた人もありました。
 雲ノ平から下って来た登山者5・6人が濁流の向こうの岩の上にいます。小降りになりそうでならない雨。わずかに水量が減った時 小屋の勇敢なお兄さんが前の橋を渡り、急流のなか彼等を救助に行きました。カッコイイー。
 その後通行可能にされるかと思いましたが許可されず、待つこと2、30分、小降りになったのを見計らって許可を得て出発、膝まで浸かる所 急流のなかようやく登り口に取り付き、登行を開始。後に2、3パーティー続いて来られました。
 2時間足止めを食いました。 11:10出発です。流れ落ちる大量の雨水 登山道は川と化していました。息子たちはさっさと先を行きます。
 きつい登りが木道に替わり高山植物が見え出した頃に雨は小降りになりました。

 もう若くない私の行程としては一日目の宿が太郎兵衛平でよかったのですが、本来は昔行った時と同じく薬師沢小屋までだと思います。
 ゆっくり景色を楽しみながらと思って旅を計画していますが、先を行く息子達はあっけなく山小屋に着いて寝転んでいるという もったいない登山をしております。
 何度目の槍ヶ岳 徳沢園になるでしょうか。登山は快晴にこしたことはありませんが、苦労が多いほど深く記憶にきざまれた山旅でした。

 私が槍ヶ岳の頂上に立ったのは何回でしょうか。何度も槍ヶ岳を目指して来ているのに 多分3回か4回?はっきり覚えていません。
 肩の小屋到着時にはガスで穂先が被われていることが多く 『今日はもう晴れることは無いから登頂は断念、朝は朝からしんどいのは嫌』 『もうイヤほど岩は登ったからもういいわ』で頂上を極めていません。自分は登らないのに息子達と夫には「登ってらっしゃい」と強制してました。

 テレビで登頂の場面を見る事がありますが、いつも疑問に思うことがあります。・・・昔 頂上への最後のはしご段のステップは大きな岩に遮られて岩を抱えるようにフリーハンドであった記憶があるのですが 記憶違いでしょうか?・・・あれが恐くて 恐くて・・・テレビで見る限り 楽々の最後の一歩なのです。架けかえられたのでしょうね。
 初めの頃は御来光 夕日 満天の星空 見なけりゃ損々。必ず見てましたのに・・・ね。

 槍ヶ岳山荘で忘れられない人をお見かけしました。片足を太ももから失くされ、松葉杖の方です。名のある登山家の方ならせめて「お名前を」とミーハーな私でしたが、やはり聞けませんでした。
 徳沢園へ向かう槍ヶ岳山荘の朝はいつもゆっくりです。 ほとんどの人が居なくなった8:00出発です。

 登山最後の夜は 落ち着く調度品 雰囲気の徳沢園でと決めています。
 夕食はフルコースです。贅沢ですが ハードで長い山旅の最後の締めくくりとして ねぎらいのご褒美です。
 上高地の長距離バスの出発は1時です それまで ゆっくりのんびり上高地を楽しみます。
バスターミナルの郵便局で特製のスタンプが押されるので、絵葉書を自分宛に投函するのも恒例のことです。来年のカレンダーを買うことを忘れずに。

1日目  折立・・・太郎平小屋

2日目  太郎平小屋・・・薬師沢・・・雲ノ平山荘

3日目  雲ノ平山荘・・・三俣・・・双六小屋

4日目  双六小屋・・・槍ヶ岳山荘

5日目  槍ヶ岳山荘・・・徳沢園   

6日目  徳沢園・・・上高地・・・帰宅

1997  折立-太郎平小屋-雲ノ平-三俣-双六-槍ヶ岳-徳沢園-上高地
徳沢 キャンプ場 徳沢園 今回もまた雨 お疲れ様

家族登山 7

山日記