山日記
++写真は拡大します++
前夜発 4泊5日  

(宿泊地) 中房温泉  大天井ヒュッテ  槍ヶ岳山荘  徳沢園


1日目  有明駅・・中房温泉

2日目  中房温泉・(
合戦尾根)・燕岳・・大天井H

3日目  大天井ヒュッテ・・槍ヶ岳山荘

4日目  槍ヶ岳山荘・・徳沢園

5日目  徳沢園・・上高地・・帰宅

   借り物の不慣れなカメラの為フィルムが巻き上がっていませんでした。
   その為代わりにメモを掲載します
   

( 1日目 )   
 松本発14:01快速に乗車。三両編成の電車、乗客それ程多くなくほとんどは行楽客と見える。豊科で降りる人わずか 常念岳に登るとは思えぬ服装の人多し。
14:32有明駅到着。合流。臨時バスが出るとの事早速乗り込む。中房温泉まで360円。40分ばかりで着く。
荷を降ろし早速登山口まで偵察に出かける。登り口より急登。明日が思いやられる。
夕食前風呂に入る。名だたる温泉にしてはちゃちな風呂場、蛾多く、窓ガラスも割れているところあり。合
部屋は父子連れと男性一人、我々二人の計五人。   (中房温泉 標高1462m)

( 2日目 )
 夜のうちに置かれた弁当を持ち(1コ足りない)5:05出発。旅館の前には多くの登山者が集まり、すでに登り始めた人も多くあるよう。
 登り始めから呼吸困難。立ち止まると息が出来ない程に苦しい。 前を行くのは小学生5・6人を連れた地元のおじさん連中。 
苦しい中を10分程登ると「第一ベンチまで30分」と言う小さな標識を見る。「まだ30分」とがっかりしてまたも登り続ける。 呼吸少し落ち着き、やっとのことで第一ベンチに着く。(5:50)
 ここで朝食。少ししか食べれず。 6:20発 ジグザグの急登を行く。 第2 第3 第4 第5ベンチそれぞれ休憩。やっとの事で合戦小屋に着く。 (9:40) ここでもう一度食事。パンにマヨネーズ ウインナー サイダー 。小屋のトマト二個がとても美味しかった。

 10:30 いやいや出発。食後ますます歩きづらい。しばらく行くとまた急登、前後の登山者に追い立てられるているようで辛い。合戦の頭までリュックを持ってもらう。 合戦の頭でやっと稜線に出たが、まだまだ登りは続く。11:50燕山荘到着。
荷物を放り出して燕岳に向かう。(私としては燕岳に登りたくないほどの疲労)。
奇岩に目を奪われながら登頂。 (燕岳 標高 2762,8m )燕山荘横にて昼食。昼食中ずーっと「槍ヶ岳をやめて常念岳方面に変える」ように頼むが聞き入れられず、しぶしぶ大天井ヒュッテに向けて出発。

 うってかわって快適である。 左は小さな頂が続き 右はコマクサ等の高山植物が咲き誇る谷への斜面である。 蛙岩らしきものを左に見,為右衛門吊岩の間を通り抜けると道は急に下りになり、喜作レリーフのある鞍部に出る。ここから急登になる。合戦小屋までの登りに比べると楽である。
登りきり大天井岳へのなだらかな稜線を歩く。
 少し行くと槍ヶ岳と常念岳の分岐の標識。常念岳方面の大天井荘への登りは相当にきつそう。槍ヶ岳行きで正解だったか。夏山行動時間期限の午後3時をとうに過ぎ 山はガスに包まれその中を道は頂を回るように進む。岩場になり鎖も現われる。 ボッカの男性に出会うが疲労と見え我々より遅れがち。 ヒュッテ着 16:50.満員である。

( 3日目 )

 6:10出発 わずかな登りで稜線に出る。 小さな頂の向こうに朝の槍ヶ岳を見る。
 名前の通り赤い切岩がゴロゴロある赤岩岳への登り、濃霧で5ー6m先の人がかすむ。幾度かの登り下りをへて道は急に下り、ぽっかり ヒュッテ西岳が現れる。ヒュッテ着8:40 水1リットル40円 ジュース250円(槍ヶ岳では300円)。

 少し休憩後出発 「足元悪し」、「落石注意」、の標識を見ながら細い岩道を下る。途中は、はしご 鎖のある悪路である。下りきって水俣乗越休憩中の人を横目に登り始める。登りきった所で大休止、これからの辛い登山道を見ながらのつかの間の休息だ。 

 10:30出発 左手に槍沢の雪渓を登る人の列を見ながら きつい登りが続く。11:30 槍沢 穂高連峰を見ながら昼食をとる。 ヒュッテの弁当とウインナー 牛缶をあける。ここまで大切に持って来たプリンスメロンを転がしてしまい残念である。
急に雨が降り出し傘をさし食事をするが、激しくなるばかり、ゴソゴソ雨具を出しリュックにビニールを被せ、いざ出発となる頃に雨も治まったが、そのまま歩き出すと暑さのあまりにダウン。

 「槍まであと何分」。それだけを思い歩数を数えての歩行。途中50段も直登するはしごを経て、やっとヒュッテ大槍を見る。灰色の空に槍ヶ岳はドス黒い岩肌を現している。今夜の宿槍ヶ岳山荘を目指し道はまだ続く。
あくまでも黒い槍ヶ岳は またたく間に霧に被われた。山荘まであと少しのところで大雨になる。右の斜面は早くも水を溢れ出させ大量に流れ落ちる。槍ヶ岳山荘着 14:00。

 ずぶぬれの服を着替えた頃空も晴れ、登頂を決意。15:40出発 外に出ると思いもよらず虹を見た。殺生ヒュッテ下のテント場あたりから出て槍の穂先の後方に消えていた。充分に見た後 槍の穂先への登りにかかる。岩にしがみつきながら一歩一歩 一手一手に命を懸けての登りである。頂上からのながめ絶大である。4.5畳くらいであろうか。( 標高 3179・6m )
 鎖をつたっての下り大変危険である。途中何度もこむら返りを起こしながら下る。夕食進まず。胃痛の為寝つかず。深夜満天の星、手を差し出せば届くほどに近い星々に感嘆。

( 4日目 )
 4:00頃より騒がしくなり目覚める。御来光を見る為外に出る。三脚をすえつけ日の出待つ人多し。穂先を目指す人のヘッドランプが美しい。 4:58日の出。
 私一人朝食は取らず 8:00 出発。

槍沢への下りが辛い。しばらく行くと雪渓に着く。ビニールをお尻に敷いて滑り大失敗。 止まらずお尻に大きなアザを作りながらも一時間以上雪渓で遊ぶ。群青色の空の中にそそり立つ槍ヶ岳。別れを惜しみつつ下る。焼け付く日差しの中の歩行は今までになく苦しい。雪渓で冷やした水 桃の缶詰を食べて元気回復。いくつもパーティーを追い抜き徳沢へ。

                                                    終り 

  
なかなかコースタイムでは歩けませんでした。「夏山の行動は3時までに・・・」は知っていましたし 予定では大丈夫の筈でしたが無理でした。青空だったのに3時を過ぎると雲がわき 遠くに或いは近くに雷鳴 閃光が走り恐い思いをしました。 やはり「夏山行動は3時まで」は大げさではなく 守るべき真実だと知りました。
                                              
花折峠・・・蓬莱山・・・比良ロッジ・・・寒風峠・・・高島町

琵琶湖を望む


 登ったと思えば下り 下ったかと思えばまた登る、
アルプス以上に苦しいコースでした。

 眺望はきかず どんよりした空
すすきに落ち葉 寒風すさぶなか
ほとんど人に出会いませんでした。
たまに現れる琵琶湖に心和まれる山旅でした。

 辛い登山の締めくくりは
上高地で盛り上がるのが やっぱり いいですね。
 2004 春 比良ロッジは営業を終えるようです。
1泊2日    比良ロッジ  9/23-9/24
  1973   中房温泉-燕岳-槍ヶ岳-上高地 ( 表銀座縦走 )
   1973   比良山縦走  ( 滋賀県